ちょうど良いあんばい
つまり、経済と道徳、どちらか一方に偏るのは良くないということです。 だから、結局は経済と道徳とは調和するのが最善の道であるというわけです。
本書には次のような記述もあります。
「利益を得ようとすることと、社会正義のための道徳にのっとるということは両者バランスよく並び立ってこそ、はじめて国家も健全に成長するようになる。個人もちょうどよいあんばいで富を築いていくのである」
この渋沢栄一の教えは、お金と心の豊かさの狭間で迷っている人に、一つの答えを与えてくれていると思います。
どちらかを選ぶのではなく、バランスよくどちらも大切にしていくのだと。 ちょうど良いあんばいで豊かになっていくのだと。
ついつい、私たちは「どちらが善でどちらが悪か?」「どちらが正しいか?」といった一元論で物事を考えてしまいます。
しかし、この場合どちらに転んでも良くないというわけです。
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