後を追いながらそのことばかり考えていました。
後ろからは二人の影が追いかけてきます。
やがて池に出ました。9月だというのに少し肌寒い。
女は池のほとりで立ち止まりました。
「…来たで」
月明かりは木立に遮られて、水面は真っ黒で何も見えません。
あたりは全くの無音でした。俺たちの息の音しか聞こえてきません。
「アホー!!何してるんや!ボケェ!!」
女が池に向かって突然がなり始めました。
「いね!いんでまえ!あほんだらぁ!クソッタレ!!死ね!」
もの凄い勢いの悪口を全身を震わせて叫び続けています。
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