車のところまで来ると、ドアを開け車内に乗り込みました。
後ろを確認すると、キイチがぐっすりと眠り込んでいます。
エンジンをかけて、そのまま待ちました。
「なにしてんねん!はよ出せや!」
シゲジが追いつめられたような顔で言いました。
「何を待ってるんや、まさか…」
その言葉で我に返りました。
一気に車をスタートさせて林道を下りました。
一番近いキイチの家まで帰り着くと、体の力が一気に抜けました。
寒くなかったのに、体がガタガタと震えてきました。
もちろん、女が怖かったというのもありましたが、
それよりも、シゲジの最後の言葉が恐ろしかったのです。
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