415: 1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/18(水) 00:57:31.96 ID:VEa4UjXG0
結果、不器用な俺には歯が立たず、かなり妹の力を借りて、
純白なドレスを作ったのだった。
それでも俺は妹と一緒に生地を買いに行ったり、生地を切ったり、
一緒にどういうデザインにしたいか草案を考えた。
二週間くらい、作るのに時間がかかってしまった。
俺はその間も、実家と彼女の病院を行き来したりしていた。
その出来は、決していいものではなかった。でも、白いドレスの形にはなっていた。
ウェディングドレスと言えば、そう見えないこともない。
手伝ってくれた妹には、本当に頭があがらない。
俺はこれを着た彼女の姿を想像して、ついつい口がにやけてしまった。
418:1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/18(水) 01:06:22.50 ID:VEa4UjXG0
ドレスが出来上がったのは、彼女の誕生日の二日前の事だった。
ドレス作りは間に合った。
完成したときは嬉しくて本当に泣きそうになった。
俺は、それを宅配便で送るつもりでいたが、もう時間も迫っていたので
大きな紙袋にいれて、自力で、向こうの自分の家まで持っていくことにした。
このときは本当に寝不足続きで、目薬とフリスクが手放せなかった。
420: 1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/18(水) 01:10:37.72 ID:VEa4UjXG0
彼女の誕生日の日がやってきた。
まず、彼女の調子がよければいいが。行っても寝ている時が増えていたのだ。
そして俺は重大なことに気づく。
「俺、自分のタキシードとかねえじゃん…」
俺は仕方なく、スーツで行くことにした。ちょっと洒落たネクタイをすればいいだろう。
俺は、紙袋にドレスと想いを込めて、家を飛び出した。
そして、この日は俺にとって忘れられない日となる。
422: 名も無き被検体774号+:2012/01/18(水) 01:11:29.83 ID:7Rw3FX/J0
なんか胸騒ぎが・・・こわい・・・
427: 名も無き被検体774号+:2012/01/18(水) 01:12:51.81 ID:Bdk2QYN20
ヤダよ…胸が痛いよ
430: 名も無き被検体774号+:2012/01/18(水) 01:13:51.57 ID:MnJM/s69O
良い意味であって欲しい……
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